肝臓に膿がたまる病気《肝膿瘍》闘病から完治までの記録

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風邪もほとんど引いたことがない、妖怪級に元気だった70歳の母が突然病に倒れました。病名は肝膿瘍という聞き慣れない病気でした。

 

現在は母は何事もなかったかのように元の生活を取り戻しましたが、治るまでは本当に命が危ない感じることもありました。

 

この病気を検索している方の参考になればと思い、母の闘病の記録を残すことにします。

 

 

 

肝膿瘍という病気

肝膿瘍とは、なんらかの原因で肝臓に膿が溜まってしまう病気です。以下、引用ですがどうぞ。

 

虫垂炎(盲腸炎)、胆嚢(たんのう)炎、胆管炎のときに、肝臓にうみがたまることがあります。また、アメーバ赤痢でもみられます。高い熱が出て、いちばん下の肋骨あたりにはったような感じがして、肝臓のところにかたまりを触れる場合もあります。

引用:肝膿瘍〔かんのうよう〕|家庭の医学|時事メディカル

 

 

初期症状

肝膿瘍1週間目:体の異変

1週間前までクルージング旅行をしていたのですが、帰宅後数日たつと、まだ船の上にいるかのようなふらつきとだるさが出始めました。何かをしようとしても力がでません。

 
旅の疲れが出たのかな?と思い少し安静に過ごします。

 

だるさとふらつきはあるものの、体はなんとか動くので家事をこなし夕方には日課の散歩で1キロほど歩いていました。

 

しかし日に日にだんだんと体が動かなくなり、食欲不振とともに右の肋骨あたりに痛みが出てきます。

 

1週間目の初期症状
  • ふらつき
  • 脱力感
  • 食欲不振
  • 右肋骨の痛み

 

肝膿瘍2週間目:内科のクリニックを受診

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顔色と白目がやけに黄色く、頭がフラフラとして体が重い。食欲はすっかりなくし、毎日無理やり食べていました。

 

船旅の影響にしては日々症状が悪化していくことを不審に思い、ようやく近所の内科のクリニックを受診します。

 

この時点で、微熱、顔色の黄色さ、体のだるさ、食欲減退、ふらつきがピーク。本人は「日常生活がしんどすぎるから入院したい」と訴えていました。

 

土曜日だったのですが、空いているクリニックで血液検査を受けたところ、日曜日の朝にクリニックから電話があり、その日もう一度クリニックに来るようにとのこと。

 

すぐに行って話を聞いてみると、血液検査の結果、白血球が異常に増えてることと、肝臓の数値が高すぎるので、すぐに大きな病院で検査をしてくるようにと紹介状を書いてもらうことに。おそらく入院になるだろうと言わます。

 

白血球の数値は、1m3中に4000から9000が通常のところ、18000以上ありました。また、肝臓の数値は、お酒を飲む人が気にするγGTPが通常値10−47のところ186です。(母は飲酒をしません)。また、感染症にかかった時などに炎症の度合いを判断するCRP値は通常0.3以下のところ、19.25まで上がっていました。

 

クリニックの先生いわく、通常3くらいで入院するレベルだそうです。これは肝臓になにかあるという予感がしてきました。

 

血液検査でわかったこと
  • 白血球数→通常値4000~9000に対して18000
  • γGTP→10−47に対して186
  • CRP→通常0.3以下に対して19.25

 

 

肝膿瘍3週間目:総合病院で検査

日曜日にクリニックの先生に生涯上をもらい、翌日月曜日の朝イチに、入院の準備をかばんに詰めて大きな病院へ行きました。

 

なぜかまずは肺の検査で、血液検査、CTスキャンをおこないましたが、肺に異常は見つかりませんでした。

 

その後消化器科を受信し、CTと血液検査の結果を消化器科の医師に診断してもらうと、肝臓に小さな膿が溜まってることが判明しました。

 

検査結果から判断し、ここで初めて「肝膿瘍」という病気の疑いが浮上しました。

 

肝膿瘍の治療は、膿が大きい塊になると、ドレナージュと行って、肝臓に直接管をさして膿を排出する手術を受けるらしいのですが、母の場合は膿の塊が小さかったので抗生物質の投薬治療のみで治療をすることになり、おそらく約2週間の入院になるだろうと言われました。

 

症状が現れて3週間目にようやく病名がわかり治療開始となります。

 

入院時の血液検査の結果

 

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ASTとALT、ALPが肝臓の数値だそうです。

γGTPはお酒を飲む男性が気にしてるやつ。

一番下のCRPが感染の状態を判断する数値です。

確かに全て数値がかなり高いですね。

 

 

5週間の入院生活

肝膿瘍4週間目:入院・投薬開始

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入院初日からさっそく1日3回の点滴による治療が開始されました。

 

原因がわかったことによって治療が始まり、快方に向かっていくのだろうと期待していたのですが、結果は思わしくありませんでした。

 

入院して2日目も3日目も4日目も、症状は変わることがなく体はしんどく食事は喉をとおりません。ごはんをおかゆにしてもらうと少し食べれるようです。

 

他には、なしやりんごのような果物や、フルーツのゼリーなどは少し食べていました。病室の隣にあるランドリールームまでは自分で歩いて洗濯ができました。

 

また、病室内にあるお手洗いも、ゆっくりですが一人で済ましています。

 

入院して4日後に再び血液検査をしたことろ、入院時よりも肝機能の数値は若干改善していたのですが、CRPは20を超えまてす。

 

主治医も首をかしげ、もしかしたら他の病気の可能性もあるため、次の月曜にもう一度CTを撮ってみることになりました。

 

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肝膿瘍4週間目:入院2週間目 

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投薬治療を続けるも、一向に体調が良くならないことに焦りと不安を感じてネガティブな発言が増えていく母。顔色がとても悪く、顔つきも変わっていて見ている方も心配になってきます。

 

週明けの月曜日は祝日で病院がお休みだったため、検査は翌日の火曜日に持ち越されました。

 

火曜日になり血液検査をした結果、入院4日目に21まで上昇してしまったCRPの数値が10まで下がっていました。

 

しかしやはり体は依然と苦しい様子。相変わらず微熱は続いているし食欲もなく、顔色も悪いです。

 

それでも薬の成果で数値がよくなってることは確かで、担当医からもこのまま点滴治療を続けましょうと告げられました。

 

入院して10日目くらいから、これまでずっと下がらなかった微熱が、一日のうちの半分くらは平熱に戻るようになっていて、お見舞いに行くと食堂で座って話ができました。

 

点滴で抗生物質を2週間投薬した結果


  •  CRPの値 30→10まで下がる
  • 一度も下がらなかった微熱が下がる
  • 食欲不振とふらつきは変わらない

 

少しずつ数値がよくなっているのがわかります。

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肝膿瘍5週間目:入院3週間目 

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抗生物質の点滴が丸2週間過ぎたところで、突然副作用が現れます。点滴を開始すると、直後に胃にさすような痛みを感じるようになりました。

 

我慢して2時間点滴を終えると、その後半日くらい胃痛との戦いになるのがつらく、ここで点滴の治療を終わらせることに。

 

ちょうど3週間目の月曜日 から飲み薬の抗生物質に変更しました。

 

点滴とは違う薬のため、胃痛はなくなったのですが、この飲み薬が母の体には合わずにここから1週間は地獄の日々でした。

 

飲み薬に変えた日の夜、39.5度の高熱とめまい、嘔吐で眠れず、さらに次の日からは一日ベッドから起き上がれず、食事もとれず水も飲めなくなります。

 

解熱剤をもらい、頭を氷枕で冷やしてもらい夜を過ごしました。

 

その日と次の日は、水を飲むことができなかったため脱水症状を起こしてしまい、電解質輸液を点滴してもらうことに。この点滴はここから1週間続きます。

 

月曜日から高熱、吐き気、胃痛、そして引き続きのめまいとだるさ、食事が一切とれなくなり母はみるみる衰弱していきました。

 

目を開けていることもしんどくなり、テレビをつけられません。

 

スムージーやウィダーインゼリーを飲ませてもやはり吐いてしまいます。しんどさで夜眠れないので睡眠導入剤を夜飲むようになりました。

 

ベッドからまったく起き上がれず、トイレも介助がなくては歩いて行けず、ランドリールームに行くこともできなくなります。

 

金曜日まで耐えたところで、医師と相談して抗生物質の飲み薬をやめてもらうことにしました。

 

その日に血液検査を行ったところ、数値はほとんど改善されていませんでした。

 

本当は、点滴を2週間の後、飲み薬で2週間を予定していたそうです。しかしあまりに母が衰弱してしまったため抗生物質の投与はここで終了です。

 

入院前に比べても衰弱しきった姿を見て、このまま死んでしまうんではないかと不安になりました。

 

 

抗生物質を投与してからの症状

点滴


  • 症状が改善されていくが
  • 3週間目に副作用が出る

 

錠剤

  • 体に合わず発熱、嘔吐、不眠で衰弱する
  • 5日間投与したところでギブアップ

 

 

肝膿瘍6週間目:入院4週間目

2週間くらいと言われた入院が長引いています。私もほぼ毎日お見舞いに行き身の回りの世話をしていました。

 

相変わらず食欲がなく、病院の食事は全く食べられないため、私に食べられそうなものをリクエストするようになりました。

 

この頃母が食べられたものはこちら

  • おかゆ
  • おかか醤油
  • キムチ
  • すりおろしたとろろ
  • みょうがと小ねぎを乗せた冷奴
  • まぜご飯のおにぎり
  • りんご

 

こんな感じのものをローテーションで少しずつ食べられるようになりました。食べられるようになると今度はみるみる回復していきます。

 

相変わらず微熱とふらつき、だるさはあるようですが、食欲が少しずつ出てきます。

 

週末は自分で洗濯もできるようになり、ようやく私もお見舞いをお休みすることができました。

 

薬の投与をやめてからも数値は改善しています

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肝膿瘍7週間目:入院5週間目

この週は私は1度しかお見舞いに行きませんでした。母は元気になって退屈し始めたので、アイパッドに韓国ドラマを大量にダウンロードして渡したら夢中で見ていたらしく連絡も来ませんでした。

 

このように、 薬の投与をやめて1週間で見違えるほど元気になり、入院5周目の1週間は何が原因で肝膿瘍になったのかを調べるために検査をしました。

 

  • 心臓

最初に検査したのは心臓でした。心電図の結果は異状なし。

 

次に検査したのが胃。意識をぼうっとさせた状態で胃カメラの検査をしてもらいました。こちらも正常。

 

  • 大腸

最後に検査したのが大腸。大腸の検査の前は下剤を2リットル飲まなければならなかったのですが、かなり回復した母はこれを難なくクリア。

大腸検査も麻酔でウトウトと寝ている状態での検査でした。

こちらはとてもきれいだと褒められます。

 

このような結果、結局何が原因で今回肝膿瘍になったのかはわからずじまいでした。しかし症状も落ち着いて数値もかなり改善されてきたので、まいっか。ということになったのでしょうか。

 

ずっと心配していたCRPの値は入院5週間目の金曜日には1と少しくらいまで下がりました。肝臓の数値は完全に正常値です。

 

 

肝膿瘍8週間目:入院6週間目

肝膿瘍を引き起こした原因はわからずじまいですが、完全に入院が必要ないくらい回復したので、週が開けた月曜日に退院をすることになりました。

 

最後に病棟のナースの皆さんに深々とお礼を言って周り、受付でお会計を済ませて帰ります。

 

丸5週間の入院で、途中個室に10日程入りました。CT検査を2回、その他様々な検査と食事とベッド代でお会計はだいたい35万円ほどでした。

 

幸い母は入院保険に加入していたため、そのほとんどを保険金で賄うことができました。

 

保険って大事ですね!

 

 

ついに退院

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大量の入院時の荷物と母を車に乗せて家まで送り、なんとか病院から生還することができました。

 

退院したその日は、帰りにスーパーへ一緒に行き、母の家の空っぽの冷蔵庫に食料を補充しました。

 

翌日母に電話をして様子を聞いてみると、若干フラフラはするけどほぼもとの生活にもどれていて、自転車に乗ってスーパーに買い物に行ったそうです。

 

病院からは薬は処方されず、1ヶ月後に近所のクリニックで血液検査を受ければいいとのこと。

 

体調は食欲も戻り夜もよく眠れて、なぜかふらつきだけは完全にとれないけれど、それ以外は順調です。

 

さいごに

肝膿瘍にかかった原因はわからなかったのですが、実は母は半年以上前から体の異変に気がついていたそうです。

 

週に3日ほど仕事をしていたのですが、毎日朝起きても疲れがとれず、体が思うように動かない。あまりにそんな日が続いたため、仕事をやめました。

 

年齢も年齢なので、年のせいだろうと思っていたようなのですが、考えてみたら肝臓を痛めた症状だったのではないかと思っています。

 

もしかしたらその頃から少しずつ肝臓に異変が起こっていたのかもしれません。

 

肝膿瘍が見つかり、治るまで2ヶ月かかりましたが、無事にもとの生活に戻れました。この記録が同じ病気の方の参考になればと思います。